分析と妄想

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タロット知識と読書と生活改善みたいな

ヘルクよいよ

完結してしまったんだけども、王道の中の王道を貫く良いマンガだった。

 

冒頭は「魔界の中で時期魔王を決めるトーナメントに紛れ込んだ勇者」という、近年のステロタイプファンタジーをメタにパロったやる夫スレあたりにありそうなエピソードからはじまる。

はいはいあるある系メタパロコメディですねーーというつかみ。

で、そのキャッチーなつかみから、英雄譚に化けていく。

 

「人間を滅ぼす」ことを誓った元勇者と、その監視をする四天王の一人の少女の旅の物語。

勇者と少女の間には強い信頼関係と友情が結ばれていくのだけれど、恋愛にはならない。先にこれは言ってしまう、ならない。あくまでも相棒で親友、バディ、デルフィニア戦記

 

薄暗い感情や鬱展開を安易にこれがリアルだといいたがってつきつけてくるような作品がとても苦手なのだけど(鬱やメリバが嫌いだからというのでなく、単に書き手の浅さにげんなりするから)、ヘルクはこれでもかこれでもかえええいこれでもかと絶望を突き付けてきて、そのうえで主人公たちがまっとうな選択を選ぶ。

最初から最後まで、脇道をそげばプロットラインは非常にシンプルで、ものすごく特種な考え方や奇策もしていない。

どんなボールをぶつけられつづけようと、真ん中を選び続けた二人の話。

物語としての一周した強さを感じる。いうなればガンパレードマーチの裏の裏設定状態。一周して、よいファンタジー、幻想という意味の。

 

絵がとにかくかわいいしかっこいいのにむやみなお色気がないのも安心して見れるところだったり。次回作たのしみ。

 

というかマンガワンは本当に名作が多い。紙の雑誌の制限から解き放たれた世界と本物の編集者の存在が大きいのだろう。サンデーのマンガワン、ジャンプのジャンププラスと、ネット漫画は地味に良い時代をむかえつつある。