虫の知らせとか、何かの暗示ではないかと思った出来事を感じたことはあるとおもう。
古い例だと鼻緒が切れたのは何かを何者かが教えようとしているだとか、黒猫が横切ったとか。
外出先で脱糞した男性が「これはもしや妻が早産したのでは!?」と感じて奥様に電話した、という話も読んだ。いい旦那だ。なお奥様は別になんともなかったという。
あれとこれを結び付けて考えたがるのは人間の本能に近いやりかたらしく、あれはああいうことだったのか、こういう意味だったと腑に落ちたがる傾向がある。たぶん、いつまでも未解決の事案を抱え込まずに無理やり納得するようにできているんだろう。
タロットは、そういう「(真実かどうかに関係なく)腑に落ちるキーワードを投げかけてくれる」ツールである。街中で歩いているとやたら目に付く番号やモチーフがあれば、これは何者かが自分に何かを伝えようとしているのではないか、と感じてしまうことがあるわけで、それをカードのシャッフルと展開で起こすのである。
だから片思いの相手の気持ちとか、そういうのを占うのに向いている。
占術には卜術、命術、相術の3つがあって、ひとつめは辿ってきた道と現在地を教えるもの、二つ目は運命のスケジュールを教えるもの、三つ目はベースのステータスを教えるものだ。タロットはひとつめで、プロの占い師は鑑定範囲を広げるためにいずれか二つ以上を習得するらしい。
同人女子へのタロットの使い方としておすすめなものの一つに「公式ちゃんの気持ちとスタンス、願望」「公式ちゃんはファンをどう思っているか」などを占うというものがある。
SNS時代、ファンは公式の態度や動きに敏感で、ちゃんと安心してファンでいられるかどうかはコンテンツそのものだけでなく公式や運営の態度と無縁でいられないように思える。
コンテンツが好きでも公式がファンをないがしろにしているから距離をとった、という例は私をふくめて少なくない。
コンテンツそのものでなく制作側が何を考えているかわからなくてつらい、という際に、恋占いとおなじ要領でのタロット占いをおすすめしたい。
真実かどうかはどうでもよい。乱数的に出てきたキーワードが、占った人間にとって納得できるストーリーをタロットとあなた自身が作り出す。
いくら考えても答えなんて出ない問題に、ひとまずの回答を得ることができる。むやみに考え続けずにすむ、考察終了案件にできる。
他にもオタ趣味で活用できるやりかたはいくつかあるのだけど、とりあえず次は大アルカナの解説続き。